介護者の方に安全な食事を提供するためには、誤嚥しやすい食べ物についての注意が必要です。
特にお餅のような喉にくっつきやすい食べ物は、飲み込むことが難しくなります。
お餅は、摂食嚥下能力が低下した高齢者にとって危険な食べ物です。
その理由は「嚙み切りにくいこと」「のどに張りつくこと」の2つがあります。
もちは粘りが強く、嚙んでも口の中でくっついてしまうことがあります。その状態で飲み込むと、大きなもちがのどに流れ込みます。
さらに、ベタベタしているので、のどに張りつきやすく、なかなかのどを通りません。そのため、窒息につながりやすいのです。健康な人が食べてもヒヤッとすることがあるのに、摂食嚥下能力が低下している高齢者が食べると、余計にリスクが高くなってしまいます。
そこで、そふまるでは介護食の観点から高齢者の方でも安全に食べられる「ソフトもち」を独自に開発しました。
「ソフトもち」はもち米粉を使用しており、餅特有の粘り気やべたつきが少なく飲み込みやすい特性がある介護食です。
また、食べやすい薄さにカットしてあり、嚥下機能が低下している方でも食べやすいよう仕上げています。
今回は、高齢者がお餅を食べる際の注意点とそふまるが開発した「ソフトもち」を使ったアレンジレシピをご紹介し、調理ポイントやお餅を安全に食べるための工夫をご紹介します。
また、新商品として発売の「もちプリン」もソフトもちを使用しています。その魅力についてもご紹介しているので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
ソフトもち(白)
「歯ぐきでつぶせる」
"餅を食べたいがのどに詰まりやすいので心配"
"安全で食べやすいお餅が欲しい"
そんなお声に応えた飲み込みやすいお餅です。特許を取得した独自製法でお餅の粘りを抑えることに成功しました。
高齢者がお餅を食べる際のリスクと工夫
お餅は日本の伝統的な食べ物であり、お正月にお雑煮や焼き餅を食べたり、お祝い事やお祭りなどさまざまな行事で食べられることも多いですが、日常的にも和菓子などで食べることも多いですよね。
餅には、栄養成分も豊富で「炭水化物、たんぱく質」のほか、ビタミンB1やモリブデンや銅などのミネラルを豊富に含んでいます。
ビタミンB1は、疲労回復に役立ち、モリブデンや銅は貧血予防に効果があります。
馴染み深い食べ物であり、栄養が豊富な餅ですが、高齢者が食べる際には注意が必要です。ここでは、高齢者がお餅を食べるリスクと、食べる際の工夫についてお伝えします。
お餅を喉に詰まらせ、窒息するリスクが高い原因は、口腔内の問題により噛む力が低下したり、唾液の分泌量が減少することや嚥下機能の低下にあります。お餅は「噛み切りにくい」や「のどに張りつく」という特徴があるため、窒息のリスクが高まります。
名阪食品は長年、介護施設で介護食の提供を行っていますが、餅料理は窒息のリスクが高いことから、介護施設ではほとんど提供されないことが一般的です。しかしながら、当社の商品であるソフトもちは多くの介護施設で介護食として使用されています。
そこで、介護施設での給食提供の経験に基づいて、高齢者が安心してお餅を食べるための工夫をご紹介いたします。ご自宅で機会があれば、ぜひ参考にしてみてください。
① 小さく切る。
お餅を料理に使用する際は、あらかじめ食べやすい大きさに小さく切っておきます。目安としては、切り餅の場合だと6分の1くらいが良いでしょう。
② 焼き餅よりも煮たお餅を
一般的に、焼き餅よりも煮たお餅の方がくっつきにくく、飲み込みやすいと言われています。事前に水やお湯で餅を湿らせることで、のどに詰まりにくくなります。
③ 水分を一緒にとる
焼いたお餅をそのまま食べると、水分がないため、のどに張り付きやすくなります。そこで、汁物の中に入れるか、大根おろしなどの水分のある食材と合わせるようにしましょう。お餅を食べる際には、お茶や水などを飲んで口の中を潤しておくことも大切です。
④ 食べる姿勢に注意する
お餅を食べる際には、食べる姿勢にも注意が必要です。食事をする際には、座った状態でゆっくりと食べるようにしましょう。また、食べ物を咳き込まないように、食べるときには口を閉じて食べるように気を付けましょう。
⑤ 代替品を使う
工夫をしても餅を食べるのが怖いという方は、お餅の代替品を使うと良いでしょう。 介護食としては、お餅に似た食感でありながら、粘性が低い白玉団子がおすすめです。また、白玉団子は既製品ではなく、白玉粉に豆腐を混ぜて作るのがおすすめです。豆腐を入れることで柔らかく噛み切りやすくなり、より安全性が高まります。
そふまるのソフトもちで代用レシピ
お餅やお団子が食べづらくなってきた方におすすめ「みたらしもち」
☆みたらしもち レシピのポイント
みたらしあんの甘しょっぱい味付けともちの甘みが相性抜群で、とろとろのみたらしあんがソフトもちに絡まり、食べやすい食感になっています。
あんの材料を全て同時に鍋に入れるので、手間がかからず簡単に作ることができ、おやつにぴったりです。
★そふまる ソフトもち白.....8枚入(1袋)
○砂糖.....9g
○しょうゆ.....18g
○片栗粉.....9g
○水.....00cc
黒ごま.....適量
ソフトもち(白)
「歯ぐきでつぶせる」
"餅を食べたいがのどに詰まりやすいので心配"
"安全で食べやすいお餅が欲しい"
そんなお声に応えた飲み込みやすいお餅です。特許を取得した独自製法でお餅の粘りを抑えることに成功しました。
〈作り方〉
① ソフトもちを真空袋のまま流水解凍する。
② 竹串にソフトもちを刺す。(1串に2枚)
③ 鍋に○の調味料を全て入れ、かき混ぜながら加熱し沸騰させる。とろみが付き、透明になったら火を止める。
④ ソフトもちに③のあんをお好みの量かける。
⑤ 黒ごまをタレの上にお好みの量をかけて完成です。
(黒ごまが気になる方は、すりごまをご使用ください。)
★美味しく作るポイント
ソフトもちを解凍する前にタレを作ってしまうと、固まってしまうことがあるため、解凍した後でタレを作ることをおすすめします。
黒ごまがお好きな方は、○の調味料と一緒に黒ごまを火にかけるとより一層黒ごまの風味が強くなり、美味しくいただくことができます。
腸内環境を整えたい方におすすめ「ソフトもちドリンク」
☆ソフトもちドリンク レシピのポイント
ヨーグルトを使用することで、腸内細菌の仲間である善玉菌が増え、腸内環境が整います。
ソフトもちを加えることで、もちっとしたやわらか新食感が楽しめます。短時間で簡単に作ることができます。
★そふまる ソフトもち(紅).....8枚
○飲むヨーグルト.....70g
※無い場合はヨーグルト72gと牛乳15gを混ぜて代用できます。
○イチゴジャム.....20g
○砂糖.....お好みで
※加糖ヨーグルトの場合は不要
○ミント.....少量(飾り用)
ソフトもち(白)
「歯ぐきでつぶせる」
"餅を食べたいがのどに詰まりやすいので心配"
"安全で食べやすいお餅が欲しい"
そんなお声に応えた飲み込みやすいお餅です。特許を取得した独自製法でお餅の粘りを抑えることに成功しました。
〈作り方〉
① ソフトもちを真空袋のまま流水解凍する。
② 大きめのグラスの底にイチゴジャムを入れる。
③ ①のソフトもち4枚を好みの大きさにカットし、②のグラスに入れる。
④ 飲むヨーグルトを上から注ぎ入れる。
⑤ 残り2枚のソフトもちとミントを飾ると完成です。
★美味しくいただくポイント
出来上がったソフトもちドリンクは、グラス内で全体をよくかき混ぜてスプーンでお召し上がりください。ジャム、ヨーグルト、ソフトもちを混ぜることで、濃厚な味ととろっと柔らか食感を楽しむことができます。
イチゴジャム以外にも、お好みのジャムを使用していただくことで、オリジナルドリンクを作ることができます。
新発売!お餅をスイーツ感覚で楽しめる「もちプリン」
そふまるでは今回、「もちプリン」を新発売いたします。
食べづらい・飲み込みにくいと感じられるお餅を、簡単にスプーンで食べられるやわらかさに仕上げた新感覚スイーツです。
子どもから高齢者の方まで幅広くお召し上がりいただける、口の中でとろけるような新食感おもちスイーツを是非この機会にお試しください!
もちプリン(あずき・きなこ)
UDF区分:「容易に噛める」
おもちが好きな方はもちろん、食べづらいと感じる方に安心してお召し上がりいただけるように粘りやべたつきを抑えた飲み込みやすさが特徴の「スプーンで食べるおもち」もちプリンです。
スプーンで食べるおもち
★美味しいポイント
① おもちとあずきの相性抜群!
特許製法で作ったとっても柔らかいおもちと、独自製法で丁寧に仕上げたこだわりのあんことの相性が抜群です。
② 風味豊かなきなこ味
優しい甘みと香り豊かな風味が、おもちにぴったりです。
細かい粒子のきなこを使用しているため口の中で溶けやすく、口に入れるととろけて口当たりなめらかな食感です。
③ 京都宇治の抹茶を使用した特製抹茶みつ
濃厚かつ、気品あふれる抹茶の奥深い味わいをじっくりと堪能できる特製抹茶みつが付いています。おもちだけでも十分美味しくいただけますが、抹茶みつをかけることでさらに美味しさがアップします。
2つの味が楽しめるもちプリンですが、きなこ味で使用しているきなこは北海道産丸大豆を100%使用しています。大豆を丸ごと使用することで、その豊かな風味と甘みがとっても美味しいですが、実はきなこは高齢者にとって嬉しい栄養素がたくさん含まれています。
きなこには、たんぱく質、食物繊維、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、鉄分などが含まれています。特に、高齢者にとって不足しがちなカルシウムや鉄分は、きなこを食べることによって手軽に摂取することができます。
また、消化吸収が良く、消化機能も低下している高齢者にとっては優れたエネルギー源となるため、栄養補給に非常に適しています。
こだわりの製法で丁寧に作られたそふまるの「もちプリン」は、美味しさだけではなく栄養豊富なところも大きな魅力です。普段はおもちが食べられない高齢者に方も家族と一緒に、「もちプリン」で楽しい時間を過ごしていただけると嬉しいです。
今回は、高齢者がお餅を食べる際の工夫とお餅レシピ・注意点などについてご紹介してきました。
のどに詰まらせたり、窒息したりするリスクのある餅ですが、調理する際や食べる際に工夫をすることで、リスクを抑えることができます。ご紹介したレシピはどちらも簡単に作れるものなので、そふまるのソフトもちを使って、ぜひご家庭でも試してみてください。
新潟県 「高齢者の餅の窒息事故に注意しましょう!」
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kenminseikatsu/1356908979538.html
その他のレシピ
レシピ一覧はこちら監修者
上田 稚子(Ueda Wakako) 管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として亜急性期病院にて幅広いライフステージ、様々な疾患に応じた栄養指導をしてきました。現在は、名阪食品株式会社にて介護食ブランド「そふまる」の研究開発に携わっています。