はじめに
毎日の食事を心から楽しんで、美味しく食べること。それは、人への愛です。
人への思いやりです。私たちは「食べること」を通して、
すべての方の笑顔とぬくもりのある豊かな日々を支えます。



創業のきっかけ
私たちは長年にわたり、病院や高齢者福祉施設で食事を提供してきました。
日々の食事の提供を通して、病気や加齢、障がいなどの影響から、
嚙む力や飲み込む力が弱くなると皆と同じ食事が食べられなくなり、
食べやすいように細かく刻んだ「きざみ食」を提供していました。
しかし、今まで咀嚼が困難な方へ提供していた「きざみ食」は、
食物の認識ができにくいだけでなく、食塊の形成が難しく、誤嚥性肺炎につながる
危険もあることが分かってきました。
すべての方に、安全で笑顔の溢れる食事を提供したいという想いから、
これまで培ってきた技術をもとに、数年に渡り研究開発を行い、
「そふまる」が誕生しました。「そるまる」は、素材の見た目や味を残しつつ、
歯ぐきでもつぶせる程のやわらかさを実現しました。

グッドデザイン賞 受賞
摂食嚥下に障害があっても「おいしそう」「食べたい」という想いを叶えられる
「介護食を作ること」というデザインコンセプトをかたちにした
「そふまる」がグッドデザイン賞を受賞しました。
審査員の方から「あらゆるものにおいて見た目のデザインが
大切なように、食べ物においても見た目は大切な要素だ。
そこに着目してデザインをしたことで、驚くほど多くの可能性を生み出しており、
見た目だけではなく、内容にも真摯に取り組む姿勢が評価された。」という
お言葉をいただきました。

「そふまる」のこだわり
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1.
すべての商品が塩分1.0g以下
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2.
すべての商品がユニバーサルデザインフード認証を取得
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3.
すべての商品を管理栄養士がレシピ開発
お届けしたい体験
食べられるものに制限のある方は、食が偏ってしまったり、
新しい食への関心がなくなってしまったりすることも。
せっかく腕をふるったごはんも、食が進まずにがっかり、
なんてご経験もあるのではないでしょうか。
わたし達も、これまでの試行錯誤の中で度々、
そんな場面に向き合ってきました。
自ら手をのばしたくなるような、
美味しそうな見た目と懐かしい味をお届けしています。

開発秘話
そふまるはお客様のお声から誕生した介護食です。
中でも「お正月にはお餅が食べたい」「高齢者施設でも提供できるお餅を作ってほしい」というお声から生まれた「ソフトもち」は、そふまる発売当時から愛され続けているロングセラー商品です。
介護施設の現場では、年末に餅つきの行事はするけれど、誤嚥リスクがある為に実際はお餅を食べられないというのが実情です。
「お正月にお餅が食べたい」という強い願いから、日本の伝統食であるお雑煮をいつものようにお餅を入れてお召し上がりいただきたいという想いで開発を始めました。
まず商品を開発する時には、出来上がりをイメージします。「お餅の風味を残しつつ、粘りが少なく、口の中でまとまりやすいお餅ってどんなものだろう?」と。
介護食の性質上、食感は変わってしまいますが、もち米独特の香りや味をお楽しみいただきたいという気持ちで「そふまるの素材そのものをそのままやわらかくする」というコンセプトに基づき、当初はぼんやりしたイメージでしたが、もち米の軟化に挑戦を始めました。
もち米を蒸してお餅を作って、粘りを酵素で分解すると、もはや餅ではない状態に。
今度はもち米粉を使って作ってみたりと試行錯誤を繰り返しました。
幾度も失敗を重ねては、再度チャレンジしてようやく、粘りを抑えたお餅が完成しました。
お客様に試食していただくと嬉しいことにお正月に使いたいというお客様が増えて、ご好評をいただくようになりました。
しかし、それからが大変でした。
商品は完成し年々注文は増えましたが、少量を手作りすることはできるのですが、機械化して大量に作ることが難しい商品だったのです。
毎年熟練のスタッフがお餅を職人技のごとく製造していますが、年々人手が足りず、開発も営業も事務員も上司も加わり全員で製造するようになりました。
大量生産するための試験を100回以上繰り返し、今では一部の機械化に成功しましたが、手作業の多い商品だからこそ想いもひとしおです。お正月には毎年お餅を召し上がっていただきたい、よい新年をお迎えいただきたいという想いで毎年作っています。
召し上がられたお客様から喜びの声をいただくと同時にご要望もいただいております。現状に満足することなく、私達はもっと色々な味や形のバリエーションを目指して引き続きお客様に喜ばれる商品づくりをしていきたいと思います。



