コンテンツへスキップ

【カルシウムの日とは】食品から効率的に摂取しよう!健康な骨を保つための高齢者向けレシピ

骨粗しょう症予防

早くも5月になりましたね。5月は祝日も多く、母の日や子どもの日など、記念日が多くありますが、5月2日が「カルシウムの日」だということをご存じでしょうか?

由来は、「コ(5)ツ(2)」と読む語呂合わせからきています。
丈夫な骨を作るために欠かせないカルシウムを摂ることの大切さを多くの人に知ってもらうことを目的に2017年に制定されました。

骨粗しょう症とカルシウムは切っても切れない関係にあることは、皆さんご存知だと思います。
介護をされている方は、高齢者の方の骨粗しょう症についても、気を遣われている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなカルシウムの日にちなんで、高齢者の方に重要な栄養素と、骨粗しょう症のリスク、対策・予防に効果的な献立をご紹介いたします。

カルシウムについて


階段をのぼる高齢女性

カルシウムといえば、「骨を強くする」というイメージが強いですが、他にも強い歯をつくり、筋肉の収縮や神経を安定させる作用もあり、私たちの身体の機能の維持や調整に欠かせないミネラルの一つです。

特に子どもは成長期にしっかりと摂取していないと、十分に体の機能を発達させることができません。
子ども用のカルシウム補助食品がスーパーなどで見かけることも多いですよね。

一方で、カルシウムの摂取量は、全世代で不足しがちだというデータもあります。

特に、75歳以上の高齢者の1日のカルシウム摂取の推奨量は、日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、男性で700mg、女性で600mgであるのに対し、実際の平均値は男性で561mg、女性で525mgです。

そのため高齢になりカルシウムの摂取量が十分でないと、骨粗しょう症のリスクが高まります。

次の章では、骨粗しょう症についてと、その対策についてお伝えします。

骨粗しょう症のリスクと対策

骨粗しょう症とは?


骨粗しょう症とは、骨量や骨密度が低下し、骨組織が弱くなる病気を指します。骨粗しょう症により骨量や骨密度が低下するため、つまずいて手や肘をついた、くしゃみをしたなどのわずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。

がんや脳卒中、心筋梗塞のような病気のように、直接的に生命に危険が及ぶ病気ではありませんが、骨粗しょう症による骨折などから、介護が必要になってしまう人も少なくありません。

健康的な生活に支障をきたす骨粗しょう症ですが、痛みなどの自覚症状がないことが多く、定期的に骨密度検査を受けるなど、日ごろから細やかなチェックが必要です。

骨粗しょう症を発症する最も大きな原因の一つが、加齢によるものだと言われています。加齢により骨密度が低下する理由には、女性の場合、歳を重ねると女性ホルモンの分泌量減少し、腸管でのカルシウムの吸収が悪くなること、カルシウムの吸収を助けるビタミンDをつくる働きが弱くなることが挙げられます。

また、若い頃よりも食事量や運動量が減るといった生活習慣の変化も関係しています。

そのため、一般的に同じ年代であっても、男性よりも女性の方がかかるリスクが高い病気です。

加齢が原因となると、やむ得ないことでもありますが、できるだけ早いうちから効果的な対策をすることで、骨密度の減少を抑えることができ、発症するリスクを低くすることができます。

対策と必要な栄養素


最も効果的な対策は、骨密度を低下させない食事を摂ることです。

重要なのは、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなどの骨の形成に役立つ栄養素を積極的に摂取すること。カルシウムはビタミンDと一緒に摂取することで、腸管でのカルシウム吸収率を高めることができます。

骨粗しょう症予防に必要な栄養素が多く含まれる食材をご紹介します。

【カルシウム】
牛乳、乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など

【ビタミンD】
サケ、ウナギ、サンマ、メカジキ、イサキ、カレイ、シイタケ、キクラゲ、卵など

【ビタミンK】
納豆、ほうれん草、小松菜、にら、ブロッコリー、サニーレタス、キャベツなど

一方で、骨粗しょう症を予防するためには、できるだけ避けたいものもあります。

【控えたい食品など】
スナック菓子、インスタント食品などの頻繁な摂取、アルコール、カフェインを多く含むもの、タバコ。


どんなものでも摂取のしすぎは身体に良くありませんが、息抜きや気分転換には有効なものでもありますので、嗜む範囲で楽しんでいただければと思います。

また、カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、食品から摂取するだけでなく、紫外線を浴びることで体内で生成することができます。

暑い夏に、長時間直射日光を浴びてしまうと、日射病や皮膚へのダメージなどを引き起こしてしまう危険性がありますが、適度な日光浴は骨の健康に良い影響を与えます。

長時間直射日光にあたる必要もなく、冬であれば30 分〜1時間ほど散歩や歩いて、お買い物に行ったり、夏であれば自宅の庭やベランダの涼しいところで30分程度休憩していただくだけで十分です。

毎日の気分転換や体を動かすきっかけにもなりますので、ぜひ実践してみてください。

そふまる商品のご紹介

そふまるでは、カルシウムなどの骨粗しょう症予防に必要な栄養素がたっぷりなメニューもご提供しています。

一般的に、お肉よりも魚の方がカルシウムの量が多いですが、そふまるでは様々な魚を使用したメニューがあります。

そこで、そふまるでご用意しているメニューの中で、カルシウムが多く含まれている魚について、ランキング形式でカルシウム含有量をご紹介いたします。

【100gあたりのカルシウム量】
① メバル・・・・・・80mg
② あじ・・・・・・・66mg
③ 赤魚、ホッケ・・・22mg
④ ホキ・・・・・・・20mg
⑤ さけ、さわら・・・13mg
⑥ さば・・・・・・・7mg
⑦ ぶり・・・・・・・5mg

一概に魚といっても、種類によってこんなにカルシウムの量が違うことがわかります。やはり、食材ごとのカルシウム量をきちんと調べて、多いものを摂ることが重要です。

それでは、実際にそふまるのメニューのご紹介です。

めばるの生姜照焼き

めばるの生姜焼き

☆内容量・・・50g(1切)
☆栄養量(1食あたり)
エネルギー 64kcal、たんぱく質7.7g、脂質 1.5g、炭水化物 4.8g、食塩相当量 0.8g

そふまるでは、めばるを使ったメニューを2つご用意しています。
1つ目は、旨みたっぷりのめばるを生姜の効いた甘辛い味付けに仕上げためばるの生姜照焼きです。

また、写真にあるような添え付けをほうれん草やブロッコリーなど、ビタミンKの多い食材に変更していただくことで、効果的にカルシウムを摂取することができます。


めばるの生姜焼き

めばるの生姜焼き

UDF区分:「歯ぐきでつぶせる」

"旨みたっぷりのめばるを生姜の効いた甘辛い味付けに仕上げました。

めばるの生姜焼きのご購入はこちら
めばるの唐揚げ

めばるの唐揚げ

☆内容量・・・50g(1切)
☆栄養量(1食あたり)
エネルギー 91kcal、たんぱく質6.7g、脂質 4.8g、炭水化物 5.3g、食塩相当量 0.6g

めばるを使ったメニュー2つ目は、「めばるの唐揚げ」です。
淡泊なめばるに油のコクが加わり、やみつきになるおいしさです。

カルシウムを摂りたいけれど食べ応えのあるメニューが良い!という時などにピッタリの味付けです。こちらも、カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDが豊富なしいたけや卵と一緒にお召し上がりください。


めばるの唐揚げ

めばるの唐揚げ

UDF区分:「歯ぐきでつぶせる」

淡泊なめばるに油のコクが加わり、やみつきになるおいしさです。

めばるの唐揚げのご購入はこちら

献立のご紹介

そふまるでは、栄養面や身体の状態などを考慮し高齢者が食事を楽しめるメニューを数多く考案してきました。

これでの経験を踏まえ、今回は骨粗しょう症予防にぴったりなカルシウムを効率良く摂取することができる献立を作りました。

レシピをご紹介しますので、ぜひお試しください。

レシピ1:桜えびの炊き込みご飯

桜えびの炊き込みご飯

☆桜えびの炊き込みご飯 レシピのポイント
桜えびと白ごまのカルシウムがたっぷり摂れるメニューです。

(1人前)
エネルギー280kcal、たんぱく質6.3g、カルシウム72mg 、食塩相当量0.8g


桜えびの炊き込みご飯

〈2人分材料〉
米・・・・・・・・・・・・1合(150g)
水・・・・・・・・・・1カップ(200g)
酒・・・・・・・・・大さじ1/2(7.5g)
塩・・・・・・・・・・・・少々(1.5g)
桜えび(乾燥)・・・・・・・・・・4g
白ごま・・・・・・・・・小さじ2(4g)
青しそ・・・・・・・・・・1枚(0.7g)


〈作り方〉

① お米は洗ってざるに上げ、水気をきる。

② 桜えびはフライパンに入れ、弱火で香りが立つまでから煎りする。


桜えびの炊き込みご飯

③ 青しそは、洗って千切りにする。

④ 炊飯器に米・水を入れ、酒と塩を入れてよく混ぜ、から煎りした桜えびをのせ、炊き込みご飯モードで炊飯する。


桜えびの炊き込みご飯

⑤ 炊きあがったら、白ごまと千切りにした青しそを加えて軽く混ぜ盛り付ける。

★美味しく作るポイント
桜えびの香ばしさと、青しその香りが食欲をそそる炊き込みご飯です。

・青しその香り成分は、葉の裏側にあるため、なるべく裏側を触らないでさっと洗って丸めて千切りにすると切りやすいです。

・塩分が気になる方は、塩ではなく10㎝角の昆布を入れて炊飯しても美味しくいただけます。


桜えびの炊き込みご飯
レシピ2:モロヘイヤと納豆のネバネバ和え

モロヘイヤと納豆のネバネバ和え

☆モロヘイヤと納豆のネバネバ和え レシピのポイント
カルシウムの多いモロヘイヤに、ビタミンDを含むしめじ、ビタミンKを含む納豆を組み合わせた献立です。喉越しがよく、さっぱりといただける味で、ご飯にもうどんやそうめんなどの麺類にも合うように仕上げています。

(1人前)
エネルギー58kcal、たんぱく質5.4g、カルシウム105mg 、ビタミンD 0.1㎍、ビタミンK 411㎍、食塩相当量0.1g

〈2人分材料〉
モロヘイヤ・・・・・・・1束(100g)
しめじ・・・・・・・・・・・・20g
人参・・・・・・・・・・・・・10g
納豆(ひきわり)・・1パック(40g)
※納豆のタレと辛子も使います!


〈作り方〉

① モロヘイヤは葉を摘み、熱湯でさっとゆでざるにあげ、流水をかけて冷ましておく。

② しめじは石づきを取り、人参は千切りにし、熱湯で茹で冷ましておく。

③ ボウルに水気を切ったモロヘイヤと②のしめじと人参、納豆をよく混ぜる。


モロヘイヤと納豆のネバネバ和え

④ よく混ざったら納豆のタレと辛子を混ぜて盛り付ける。

★美味しく作るポイント
・モロヘイヤが大きい場合は、茹で上がったあとに食べやすい大きさにカットしてください。モロヘイヤ100gは葉を摘むと70gくらいになります。

・しめじは真ん中あたりのしめじをつまんで引き抜くと、石づきを切りすぎることなく取り除くことができます。

どちらのメニューもカルシウムが多い食材を使い、さらにビタミンEやビタミンKが豊富な食材と組み合わせることで、効率良くカルシウムを摂取できる献立になっています。

素材の味を生かしたシンプルな味付けなので、いつもの食卓にぜひ取り入れてみてください。

5月2日のカルシウムの日にちなんで、カルシウムの基礎知識と高齢者の骨粗しょう症のリスク、さらにその対策として献立をご紹介しました。

長く健康な生活を送るためには、体を丈夫にしておくことが大切です。そのためにはやはり食事は切り離せない存在だということが改めてわかりました。

いまはまだ骨粗しょう症の心配はないという方も早いうちから対策と予防をすることで、発症のリスクを下げることができます。
今回お伝えした内容を参考に、できることからぜひ始めてみてくださいね。


監修者
上田 稚子(Ueda Wakako)  管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として亜急性期病院にて幅広いライフステージ、様々な疾患に応じた栄養指導をしてきました。現在は、名阪食品株式会社にて介護食ブランド「そふまる」の研究開発に携わっています。


厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年度版)

厚生労働省:令和元年「国民健康・栄養調査」の結果