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【食事で夏バテ予防】食欲のない高齢者の疲労回復に必要な栄養素

運動する高齢夫婦


早くも7月。

夏が本格的にやってきましたね。

夏になると、気温と湿度が高くなり、食欲が減退することもありますよね。 特に高齢者は、夏バテなどの体調不良が長引いたり、重症化したりすることがありますので、注意が必要です。

今回は、食欲低下を防ぎ、暑い夏を乗り切るために必要な栄養素と、そのレシピをご紹介します。

食欲低下を招く、夏にとりがちな食事


冷やし素麺

夏の食事は、ついつい、喉を通りやすい麺類や冷たい物に偏ってしまいがちです。

しかし、そんな食事を続けていると、必要な栄養素が摂取できず、体力の低下につながる可能性があります。

高齢者は、加齢により胃腸や消化機能が衰えている傾向にあります。お肉などの脂質の高い食事は胃腸に負担をかけ、食欲低下のリスクを高めてしまいます。

夏バテは、栄養不足や高温多湿な気候が原因で起こる体の不調です。特に高齢者は、成人と比べて回復力が低く、体調を崩すと重症化したり、回復に時間がかかりますので注意が必要です。

若い世代は、夏バテが原因で体調を崩しても、休養すればすぐに回復することが多いですが、高齢者は基礎体力や免疫力が低下しているため、自己治癒力も弱くなりがちです。

夏バテによる体調不良が悪化すると、持病の悪化や衰弱、重篤な体調不良、後遺症の可能性もあるため、夏の食事には特に気を付ける必要があります。

夏を乗り切るために必要な栄養素


夏野菜

高温多湿な日本の夏は、食欲が落ちがちです。

先ほど説明したように、麺類や冷たい食べ物ばかりを摂ると、必要な栄養素を摂取できず、体力の低下につながります。

しかし、無理してたくさん食べる必要はありません。夏を健康的に過ごすためには、食事の量よりも質に注意することが重要です。

ここでは、夏を乗り切るために積極的に摂りたい栄養素についてご紹介します。

その栄養素とはビタミンB1とたんぱく質を多く摂ることがポイントです。

【ビタミンB1】

ビタミンB1は、食事から摂った糖質を体内でエネルギーに変える働きや、疲労物質の分解を助ける役割があります。

私たちの体のエネルギー源は糖質・たんぱく質・脂質の3つですが、これだけでは十分なエネルギーを得ることはできません。

ビタミンB1は、これらの栄養素の代謝や分解をサポートすることで、体の機能を維持するためのエネルギーを生み出します。

そのため、ビタミンB1の不足は、エネルギー不足や疲労の原因となることがあります。

夏バテ予防に効果的な食材として知られるのが鰻です。鰻には特に疲労回復に効果のあるビタミンB1が豊富に含まれています。

また、ビタミンB1は体内に蓄えられず、汗と一緒に排出されやすいため、夏の多汗時期には不足しがちです。食事から積極的に摂取することが重要です。

ビタミンB1が多く含まれる食べ物

・豚肉
・鰻
・玄米
・そば
・とうもろこし
・えのきだけ
・枝豆


【たんぱく質】

たんぱく質は、私たちの体を構成する重要な要素です。さらに、酵素やホルモンの役割を果たし、体の機能を調節する役割もあります。

たんぱく質が不足すると、免疫機能が低下し、病気にかかりやすくなる可能性があります。

また、たんぱく質の不足は筋力の低下にもつながります。特に高齢者は肉や魚の摂取量が少なくなる傾向があり、たんぱく質不足になりやすいです。

夏は疲れやすく体力を消耗しやすい季節ですので、積極的にたんぱく質を摂取することが重要です。

たんぱく質は体温調節にも関与しており、夏に体調を崩しやすい場合には特に重要な栄養素と言えます。

高齢者のたんぱく質の摂取推奨量は、男性が60g/日、女性が50g/日とされています。したがって、1食あたりのたんぱく質摂取の目安は約20gです。十分なたんぱく質を毎食摂取するよう心がけましょう。

具体的な目安として、ささみ1本(50g)で12.0gのたんぱく質、卵1個(50g)で6.1gのたんぱく質が含まれています。たんぱく質を多く含む食品を選び、効率的に摂取することが望ましいです。

たんぱく質が多く含まれる食べ物

・鶏ささみ
・鶏胸肉
・豚ヒレ肉
・マグロ赤身
・カツオ
・卵
・きな粉
・納豆

クエン酸で疲労回復

【クエン酸】

レモン

クエン酸は、すっぱい成分として知られていますが、実は体内で重要な役割を果たす成分です。クエン酸はエネルギー生成に必要不可欠であり、疲労回復にも役立つ効果があります。

逆にクエン酸が不足すると、体内に「乳酸」という疲労や肩こりの原因となる物質が増えてしまいます。また、エネルギーの生産が適切に行われず、夏バテや疲労の原因となる可能性もあります。

夏は気温が高く、多くの汗をかくことがあります。そのため、クエン酸を積極的に摂取することが重要です。

クエン酸を多く含む食べ物

・柑橘類(レモン・グレープフルーツ)
・キウイ
・イチゴ
・パイナップル
・お酢
・梅干し

給食事業での例をご紹介

介護施設の給食事業で提供している夏にぴったりのメニューをご紹介します。

以下のメニューは、先ほどご説明した夏に必要な栄養素を効率的に摂取できるように考慮されていますので、参考にしていただければと思います。

【豚しゃぶのレモンジュレかけ】

豚しゃぶのレモンジュレかけ

豚肉はビタミンB1とたんぱく質を多く含み、レモン、トマトにはクエン酸が豊富です。レモンジュレをかけることで、暑い夏でもさっぱりとお召し上がりいただけるメニューに仕上げています。

また、レモンとトマトにはビタミンCも多く含まれています。

ビタミンCはたんぱく質と一緒に摂取することで、コラーゲンの生成を促します。お肌に良いイメージのあるコラーゲンですが、実は丈夫な骨の維持にも欠かせない成分です。

コラーゲンが減少したり質が低下したりすることが高齢者に多い骨粗しょう症の原因の一つであることもわかっており、これを予防するためにもコラーゲンは重要です。

夏に必要な栄養素だけでなく、コラーゲンの生成も期待できる高齢者にとって嬉しいメニューです。


【トマトゼリー】

トマトゼリー

トマトにはクエン酸が多く含まれています。そのままでも美味しくいただけますが、トマトをゼリーにしてデザートとして提供することで、夏の食欲が落ちる時でも食べやすくなります。

このさっぱりとしたデザートは、疲労回復も期待できる夏にぴったりのおやつです。

また、以下のメニューも夏におすすめです。


【冷やし梅おろし茶そば】

冷やし梅おろし茶そば

茶そばにはビタミンB群や食物繊維が含まれており、鶏むね肉の蒸し鶏を使用することでたんぱく質を摂取できます。

さらに、梅干しをトッピングすることでクエン酸も一緒に摂取できます。このメニューは夏に摂りたい3つの栄養素をバランスよく摂ることができる、夏の定番メニューです。

以上のメニューは、夏に必要な栄養素を含みながら、さっぱりとした味わいで食べやすくなっています。

ご家庭で食事介助する際には、好みや食事制限に配慮しながら、夏にぴったりのメニューとして検討していただければ幸いです。

そふまるのメニューで健康的な夏を

そふまるで販売している商品の中にも、夏にピッタリなメニューがあるのでご紹介します。

【チキントマト煮】

チキントマト煮

チキントマト煮

チキントマト煮

UDF区分:「歯ぐきでつぶせる」

バジルの風味とトマトの程よい酸味が、ジューシーな鶏肉の旨みを引き立てます。

チキントマト煮の詳細はこちら

 

☆内容量・・・70g(2個)
☆栄養量(1食あたり)

エネルギー 78kcal、たんぱく質6.9g、脂質 1.8g、炭水化物 8.7g、食塩相当量 1.0g

バジルの風味とトマトの程良い酸味が、ジューシーな鶏肉の旨味を引き立てるメニューです。

このメニューは、鶏肉に含まれるたんぱく質とビタミンBを摂取することができ、トマトのクエン酸も効果的に摂取できます。

食べ応えのある一品で、夕飯のメイン料理としてもおすすめです。ぜひ、この夏のメインディッシュとしてお楽しみください。

暑い夏を乗り切ろう

高齢者が夏を健康に過ごすために必要な栄養素についてご紹介しました。

高齢者は体力や病気になったときの回復力が年齢とともに低下してしまいます。ですが、高齢者の特徴やリスクを理解し、適切な食事を摂ることで予防することができます。

周囲の人々がサポートし、健康的な夏を過ごせるようにすることは非常に重要です。

高齢者の食事には夏バテや疲労回復に効果的な食事を工夫するために今回ご紹介したビタミンB1やたんぱく質、クエン酸などの栄養素が含まれる食材を取り入れることがおすすめです。

高齢者の健康を支えるために、家族や地域の支援者などが協力し、適切な食事とケアを提供することが必要です。

皆さんが高齢者の健康をサポートできるよう願っています。健康的な夏をお過ごしください。




監修者
丸亀 真依(Marugame Mai) 管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として名阪食品株式会社へ入社、特別養護老人ホームの厨房にて、調理業務・衛生管理業務の経験を積む。
その後、保育園・高齢者施設・障がい者福祉施設を担当し献立作成・衛生指導・食育活動に従事しました。
現在はそふまる工房にて、お客様に安心して美味しく食べていただける介護食をお届けするために、日々研究開発を行っております。