早くも3月を迎えました。だんだんと暖かい日も増えてきて、春の訪れを感じますね。
この時期の日本の風物詩と言えば「お花見」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
美しい桜を眺めながら家族や友人と、楽しく会話や食事を楽しみたいですよね。
最近では、お弁当を手作りし持ち寄る方も増えていると言われています。
お花見シーズン到来と共に気温や湿度が高くなり、食中毒が増えてくる季節でもあります。特に免疫力の低い高齢者の場合、食中毒にかかった際に重篤な症状になる可能性が高く、より注意が必要です。
今回は、高齢者の方も安全にお花見を楽しめるように、食中毒を防ぐポイントや、お弁当を作る際の注意点・調理方法などを詳しくご紹介いたします。
(今年はそふまるでも、お花見弁当「さくら御膳」を販売いたします。簡単にご紹介していますので、最後までぜひご覧ください。)
春のお弁当づくりも、食中毒に注意が必要
まだ暑くないから大丈夫と油断をしてしまうことが多い「春」も、気温が高い日には細菌の増殖に気を付けながらお弁当作りをすることが大切です。
お弁当が原因で発生する食中毒の原因は、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ菌、サルモネラ菌などの細菌であることが多く、これらは30度~37度の温度という環境で、増殖しやすくなります。
特に介護食の場合、小さく切る・食べやすくつぶす・ペースト状にするなどの工程が増えるので、普段私たちが食べている食事より時間がかかります。 そのため食材の温度管理が難しくなり食中毒を引き起こしてしまう場合があるので注意が必要です。
食中毒にはさまざまな原因がありますが、主な原因は「細菌」と「ウイルス」です。
細菌・・・温度や湿度など条件が揃うと、食べ物の中で増殖し、その食べ物を食べることにより食中毒を引き起こします。主な細菌→腸管出血性大腸菌(O-157)・サルモネラ菌・カンピロバクター・黄色ブドウ球菌など
ウイルス・・・細菌のように食べ物の中で増殖はしませんが、食べ物などを通じて体内に入ると腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。主なウイルス→ノロウイルス・ロタウイルスなど
お弁当を作る際に注意するべき点
まず調理をする前にしっかりを石鹸で手を洗いましょう。指先や親指のつけ根は洗い残しの多い場所です。注意して洗うことが大切です。
他にも、まな板や包丁、食器用スポンジ、ふきんなどにも(食中毒の)原因菌が潜んでいることがあります。特にまな板は、包丁で食材を切ることで表面に傷が入り、その部分に菌が潜んでいることがあります。
調理後は、包丁ともによく洗い、よく乾燥したものを使いましょう。熱湯や食用アルコールで消毒するのもおすすめです。
お弁当の定番といえば、「おにぎり」。素手で握るという方も多いと思いますが、人の手の傷口や手指・鼻・耳・皮膚などには「黄色ブドウ球菌」が付着している可能性があります。
この細菌が食材に付着してしまうと、食中毒を引き起こす危険性があります。黄色ブドウ球菌は食べ物の中で増殖するときにエンテロトキシンという毒素をつくり、この毒素は100℃20分の加熱でも分解されません。加熱後の食品を取り扱う際は特に注意が必要です。
※特に、手の傷や手荒れの部分には通常より、多くの黄色ブドウ球菌が存在する可能性が高いため、その場合は素手で加熱後の食品に直接触れないように気を付けるようにしましょう。
あらゆる食品が原因となりますが、特におにぎりやサンドイッチ、にぎり寿司、ケーキ等の直接手を触れて調理する食品が原因での食中毒が多く報告されていますので、ラップや使い捨ての調理用手袋を使い、直接素手で触れないようにするのがおすすめです。
細菌は温度・水分・栄養(食物)の3条件が揃うと増殖します。水分が残ったままで濡れている状態だと、菌が繁殖しやすくなります。お弁当の容器は洗剤で洗って必ず乾燥させてから使いましょう。
プラスチック素材のお弁当を使う際には、蓋にゴムのパッキンが付いている場合があります。これも分解して洗い、しっかりと乾燥させておきましょう。
お弁当箱の角や、ふたの細かい部分には、細菌が残りやすいので洗剤やブラシ等を利用して、すみずみまで洗うことも大切です。使用する前に、食用アルコールで消毒するのもいいでしょう。
お弁当はいつもの食事とは違い、作ってすぐ食べられるものではありません。菌の増殖を防ぐためにも、加熱したものをお弁当に詰めるようにしましょう。
主菜はタンパク質を含む、肉・魚・卵・大豆製品などを使ったメインのおかずを指します。食事の満足度を上げるためにも、肉や魚などの食材を積極的に使っても良いでしょう。
一方で副菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維を多く含む、野菜・キノコ・海藻などを使った料理がおすすめです。この副菜で、彩りも意識してみると、見た目も綺麗なお弁当を作ることができます。
赤・黄・緑の三色を意識すると、彩りが綺麗になるだけでなく、自然と栄養バランスも整いやすくなります。安全かつ栄養バランスに配慮したお弁当作りをしましょう
お弁当は、冷めてから食べることが多いはず。冷たくても美味しく食べられるよう味にメリハリをつけ、食事の満足度が上がるようにしましょう。
高齢者向けだからと言って薄味のものばかりではなく、主菜はしっかりと味をつけ、副菜はヘルシーに仕上げると、食が進み、食事の満足度も上がるはずです。
食中毒を防ぐお弁当の詰め方
お弁当は、はじめにご飯を詰めるのが基本です。ご飯がしっかり冷めたら、おかずを詰めると見た目もきれいになり、崩れにくくなります。しかし朝は、なにかと時間がなく急いでお弁当を詰めなくてはいけないなんてこともありますよね。
ただ、温かいまま蓋を閉めてしまうと細菌の増殖しやすい温度帯が長く続き、食中毒の危険が高まるとともに弁当の蓋の内側についた水滴がおかずやご飯に落ちて水分量が高くなり食中毒の原因になります。
時間がない時は、お弁当箱の下に保冷剤を敷いて冷ましながら詰めるなど工夫しましょう。
水分が多いと細菌が増殖しやすくなります。そのため煮物などの汁気が多いおかずは、シリコンカップに入れてから詰めると、他のおかずと混じることもなく、容器内の衛生状態を良く保つことができます。
小袋タイプのものを使用したり小さい容器に小分けして、食べる直前にかけるのがおすすめです。食中毒にはさまざまな原因がありますが、主な原因は「細菌」と「ウイルス」です。
<生野菜>
特に細菌に注意する食材として、生野菜やミニトマトのヘタが挙げられます。ヘタは必ず取ってから詰めるようにしましょう。トマトをカットして入れる場合は、種の部分に当たらないようにカットして、水分が出てくるのを防ぎましょう。
<果物>
水分や糖分を多く含んでいる果物は、細菌が増殖しやすく傷みやすいという特徴あるため、別容器に入れると食後のデザートも美味しく召し上がれます。
細菌の多くは熱に弱いので、食材の中心までしっかり火を通すことが大切です。
お弁当のおかずで人気の「玉子焼き」もしっかり焼くのがおすすめです。火を通さなくても食べられる練製品やハムもお弁当に入れる際は、加熱するようにしましょう。
わさびの辛味成分でもある「アリルカラシ油」には、細菌の増殖を抑制する効果があると言われています。わさびの独特な香りは、料理の味を引き立てるほか、食欲増進効果も期待できるため、高齢の方にもおすすめです。
お花見向けのやわらか食「さくら御膳」
私たち名阪食品は、高齢者施設で50年以上給食サービスを提供しております。 その中での経験を活かし、高齢者でも安全に楽しめるお花見向けの介護食弁当「さくら御膳」を販売することになりました。
以前からお客様より、「ご飯も欲しい」というお声をいただいておりました。 そこで、冷めても美味しいという特徴のある、お弁当にぴったりな「北海道産ななつぼし」を使用しふっくら炊き上げました。高齢者にも安心なユニバーサルデザインフード区分「容易にかめる」やわらかさに仕上げました。
その他、色鮮やかな金目鯛と、定番人気の鶏の唐揚げ甘辛あん、里芋と厚揚げの煮物、菜の花、玉子焼きを詰め合わせた気分も華やかにしてくれるお弁当です。
【メニュー紹介】
・さくら御膳
北海道産ななつぼし使用。 甘味と粘りのバランスがよいななつぼしは、冷めてもおいしく、お米に艶とコシがあります。桜の花と桜の葉が入っており、桜の香りと味が楽しめます。さらに、季節や彩りを感じる、筍、れんこん、人参の具入りです。
・金目鯛の照焼き
色鮮やかな金目鯛をかつおと昆布だしの旨みを効かせた、照焼きにすることで、上品な味わいに仕上げました。
・鶏の唐揚げ甘辛あん(単品でも販売しています)
お弁当の定番の唐揚げに甘辛あんが相性抜群のそふまる人気商品です。
・里芋と厚揚げの煮物
素材の味わいが引き立つように薄味で仕上げ、里芋のホクホク感が味わえる煮物です。
・菜の花
春の訪れを感じる菜の花を、色鮮やかに添えました。
・玉子焼き
だしの香りにこだわった、ふっくらジューシーな食感の玉子焼きです。
商品名:さくら御膳
販売期間:3月20日(月)~5月31日(水)
内容量:285g
価格:1836円(税込)
ユニバーサルデザインフード区分:容易にかめる
賞味期限:製造から6か月
保存方法:冷凍庫(-18℃以下)
お召上がり方法:真空袋の端を3cm程切り、容器ごと電子レンジ600W4分加熱してお召し上がりください。
高齢者も安全に楽しめる食べやすさだけでなく、見た目の美しさにもとことんこだわり、ピンクの色合いと桜の味わいが美味しい「さくら御膳」を、ぜひこの機会にご賞味いただければと思います。
今回は、お花見を彩るお弁当を作る際のポイントについてご紹介しました。日本の風物詩の代表とも言えるお花見。ご紹介した注意点に気をつけながら、春のお出かけと素敵な食事を楽しんでみてください。